JAXAの小型月着陸実証機(Smart Lander for Investigating Moon:SLIM)を作っていきます
いとーT氏がデザインされたものです
いとーTのペーパークラフト/ itoht paper craft
展開図自体は無料で入手可能ですが、説明書の方は以下のリンクのBOOTH等で販売されています
元の形状が複雑で解説なしで組むのは難儀なのもありますが、非常に丁寧に解説されているのでおすすめです。そのものを売るのではなく付加価値部分でお金をいただくというのは自分に結構刺さるところで、参考にさせてもらいたいと思います。
ペーパークラフトの基本的な作り方もあるので始めたばかりの人が読むとスキルアップになると思います。正直難易度はそれなりにあるので初心者向けのモデルではありませんが・・・
パーツはそこそこ多めですが本体が大きいので細かすぎる印象は受けません。宇宙機の特性上細部の形状が見た目以上に複雑ですが曲面が少ないので作りやすい方ではあると思います。
フレームは入っていないので専用紙の使用をおすすめします。ただ後述する通りパイプ状に作るパーツなどは丸めるのが難しいのでコピー用紙等で印刷した方がいいです。
紙のものを購入するのではなくデータだけなので若干勿体無いですが倍の枚数印刷します。データ販売のメリットを活かしましょう。
自分の作っているものもコピー用紙、専用紙両方の想定がありますが、実際問題どの程度の人たちが専用紙を持っているか気になるところです。正直これでもコピー用紙で100%の大きさで作ると強度が足りない、湿気で曲がる、くらいにはなると思います。
構造はかなり複雑、というか左右非対称な部分が多いので注意です。
燃料タンク上部(上か下か自信ないです)のドーム型のパーツは少し細工しました。
ちょっと無理やりですが後ろから紙をつけて貼り付けているので表側に段差ができません。
ちょっと中の紙が見えていますがこれくらいならいいでしょう。
曲面の形状はペーパークラフトの鬼門です。飛行機などだと全体でこの輪切りの形になっていたりするので初心者には、初心者でなくとも難しいものです。
普段作っている艦船は対称性が高く基本的には左右対称の設計になっていますが、宇宙機は打ち上げる重量がシビアであったりそもそも宇宙に行くという一大事のために合理性を追求した設計となっています。対称だけが良い設計ではないことを実感できますね。模型を作っているからこそ感じられるものです。
このパーツと支柱など細かいパーツは専用紙より薄いコピー用紙に印刷して作りました。
これは私が使っているペーパークラフト専用紙です。ペーパークラフト単体で本の形で市販されているものも専用紙が多いです。
厚めで平面がきれいに作れるほか、骨組みを入れていなくても強度が出るので大きいものを作りやすいです。ですが、細かいパーツでは厚みのせいで白い断面が目立ちやすい、丸めるのが難しい、というデメリットもあります。
あと根本的なこととして別に専用の紙を購入しなければならない問題もあります。
専用紙でも丁寧に丸めればつくれないこともないですが、ひしゃげてしまうので綺麗に作るのは相当な技量が必要です。海外のペーパークラフトなどだと柱状のパーツは自分で作れ、と形だけ指示されることもあります。
コピー用紙であればこのように爪楊枝など細いものを使って簡単にパイプ状のパーツを作ることができます。
実物では強度を担当するパーツですがペーパークラフトではむしろ逆でほとんど飾りになります。船などはおおまかな形状が決まっているのでペーパークラフト向きだと思いますが、紙で作るとこういうところが弱点ですね。橋など、特に吊り橋などだと正直どう設計していいかもわかりません。
支柱を取り付けたところ。様になってきました。
完成編はまた次回。
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