2025/11/22

「SLIM」を作る~完成~

 Xの方を見ていただいている方にはいつの話だと言われそうですが

SLIM完成編です(ブログで書き忘れていたのは内緒)。


完成すると手乗り写真を撮りたくなります。

写真では絶対に味わえない満足感です。みんな模型を作ろう。

ノズルなどのディティールもいい感じです。

どうしてもこの形状はペーパークラフトでは難しいので言い方は悪いですが他山の石としたいなーというところです。切れ込みは逆の方がきれいですが、爪楊枝で刺すというアイデアポイントでもあります。自分の場合は3Dモデリングを作ったらほぼ完成まで一気に作ってしまうので、複合材料な要素もちょっと入れてもいいかなと感じました。組み立てにそういう工夫があると楽しいんですよ。なんというか、当然本物の宇宙機は爪楊枝なんか使わないんですけど、紙で完結しているのとほかの材料を使うのでは大違い・・・だと自分は思います。

プラモデルでもエッチングパーツを使うことがありますが、金属の再現に一番いいのは金属だと感じます。でも表面のディティールなどを考えるとプラスチックの方が優位です。

3Dプリントパーツもある昨今ならなおさらで、形だけのリアリティは割とハードルが低いです。飾っておく分には正直それでいいんですよ。でも個人的には作るのが好きで、モノづくりの感覚って製作体験にかなりプラスだと思っています。

まあ普段の作っているアレだとリアリティも何もないですが・・・


設計したいとーT氏は宇宙工学に造詣が深く、各パーツの名称などもリサーチされています。

演出と言ってしまうと失礼なのですが、制作体験としてはとてもいいですね。自分のはパーツ番号だけなので展開図単体での楽しみがパズルと大差ないのですが、模型という点で、組み立て前でも、組み立てながらも知的好奇心なコンテンツが入っているのは楽しみが増えると思います。


あの置き方(実機が着陸した際の姿勢)

この写真の構図もあれを意識していますが、360°自由視点で見れます。もちろん上からも。

まあわかる人にしかわからないんですが、軍艦ならミズーリ(Mesure 22限定)の1、2番主砲を右舷上に向けるとかですかね。飛行機なら・・・思いつかない・・・F-14の前足を折って飛行甲板に置くとか?

台座に乗せて


全体として製作体験がすごく良かったです。難易度は若干高めできれいに作れたか怪しいですが、自分の手で作るので左右非対称なパーツだったり、写真で見ただけでは気にしないような点も実感できる模型の良さがあったと思います。

また、パーツに本物の名称が振ってあるというのはプラモデルでも割とありますが、模型というのは小さい本物の側面もあります。組み立ての楽しさと合わせて、自分は宇宙機を作っているぞ!と気分が上がるのがいいですね。

自分のは割とコンセプトアート的な部分が強いのでそういったリアリティが弱いのですが、参考にしたいと思いました。

2025/11/08

3Dプリント体験談1

 猫も杓子も・・・

(Most of readers are not Japanese so I think you can't get this. It's just traditional Japanese saying. Cats and dippers means Everyone and Everything.)


みなさん3Dプリンター大好きですよね。


5年遅い気がしますが、自分も買ってみました。


ELEGOOのエントリーモデルです。付属のUSBメモリーは1カ月で使えなくなりました。


付属品がたくさんついてきて嬉しいです。

1台目の3Dプリンターにフィラメント式のものと光造形式のものどちらを選ぶか結構悩みました。自分は模型が作りたかったので精度が高い光造形にしました。

他にも同じ大きさなら出力速度が速かったり故障のリスクが小さかったり火災リスクが小さかったりメリットはあります。




最初に出力したのはハンヴィーことHMMWV(M1151)です。まともに洗っていないまま固めたのでとても汚いです。飴細工みたい。

ペーパークラフトのデータは紙で作る前提なのでパーツが浮いていたり3Dプリントできないので新しくつくりました。

たくさん欲しいのになかなか売っていないので3Dプリント向きの素材だと思います。スケールを1/144にするつもりだったのですが若干小さくなっています。


Blenderを使っているのですが、スケール問題はここでも出るみたいです。

出来としてはまあこんなものかなーという感じです。よさげに見えるのですが写真で見てわかる通りずれて曲がっています。




3Dプリントは断面を生成して層を重ねていくのですが、そのためのスライサーソフトはChituBoxを使いました。光造形では定番みたいです。

下の写真は黄色い部分が空洞になっているとエラーが出ているところで、断面図で見ると黒い影が見えてます(医者が深刻そうな顔で言うやつ)。


印刷に失敗して途中までになったもの。序盤結構失敗しました。

液体の樹脂を使うのですが、うまく固まってくれるように機械の方をセッティングする必要があります。


この時点で正直フィラメント式にしておけばよかったと思っています。

まあ一番困ったのは洗浄です。

液体のレジンがそこそこ危険で、手につくとべたべたしてそもそも触らない方がいいものです。アレルギーにもなるし環境にも悪いです。

なので印刷した後の洗浄とプリンターの片付けがすごく大変です。

割ときれいにできているんですが、これでもテカっているところは十分落とせてないです。

まあ固まっているので見た目と違ってベタベタはしてないんですが、見た目があまりよくないです。

「水洗いレジン」を買ったのですが水だけでは十分に落ちない気がします。すごく複雑な形状にしたとも思えないんですが。


他にもそもそも3Dのソフトが使えないといけないこと、うまく出力されるようにデータを調整することあたり、手軽とは言えないです。

当然そのままのデータで印刷できるわけではなく、下から(プリンターは逆さまに印刷するので上から)連続してつながった一つの形状にする必要があるので、浮いている部分にはサポートをつけます。枝みたいで面白いです。


それでも誰もが簡単に好きなものを作れる魔法の道具、とはいかないですね。

スミソニアン博物館が公開しているティラノサウルスの頭の3Dデータ。

アルコールで洗うようにしたので比較的きれいになっています。

こういうのが作れるのは本当に買ってよかったと思います。

超かっこいいです。かっこいいでしょ?


洗浄の手間なども、小さな工場のようで楽しさの一部ではあると思います。すごく手間ですが。ペーパークラフトの方が本業なのでまあちょっとずつやっていこうと思います。

2025/10/12

進捗19

 お久しぶりです。


「進捗」の記事が生存報告となっていますが、実際、本業(学生ですが)の方が忙しく更新が滞っています。

まだしばらく定期更新とはいかないかと思います。


Xの方ではちょくちょく出していますが、3Dプリンターを導入したりと意外とアクティブではありました。今後3Dプリント体験記でも書こうと思います。

こんな感じです。写真のやつはレジンの残りがうまく洗えてないので見た目が汚いですね。

一応固まってます。

ハンヴィーは試しに作っただけなのですが、ペーパークラフト用の3Dデータがあるので細かいところをちょっとモデリングして作れるので最近はそっちをやっています。

当然紙で作る前提だったので面が目立ちますね。

Googleドライブの容量の問題で画質を下げてますが主砲の砲身など、家庭用のプリンターなのによくできています。

何年後かわかりませんが未来で売りに出したりすることがあればぜひ見てください・・・


まだ印刷していないのですが、当然ポリゴン数を増やすくらいは問題ないので


こんな感じにもできます。

しばらくペーパークラフトよりこっちのウェイトが大きくなりそうです。

2025/08/10

「SLIM」を作る~組み立て~

 JAXAの小型月着陸実証機(Smart Lander for Investigating Moon:SLIM)を作っていきます


いとーT氏がデザインされたものです

いとーTのペーパークラフト/ itoht paper craft

展開図自体は無料で入手可能ですが、説明書の方は以下のリンクのBOOTH等で販売されています

SLIM ペーパークラフト

元の形状が複雑で解説なしで組むのは難儀なのもありますが、非常に丁寧に解説されているのでおすすめです。そのものを売るのではなく付加価値部分でお金をいただくというのは自分に結構刺さるところで、参考にさせてもらいたいと思います。

ペーパークラフトの基本的な作り方もあるので始めたばかりの人が読むとスキルアップになると思います。正直難易度はそれなりにあるので初心者向けのモデルではありませんが・・・

パーツはそこそこ多めですが本体が大きいので細かすぎる印象は受けません。宇宙機の特性上細部の形状が見た目以上に複雑ですが曲面が少ないので作りやすい方ではあると思います。

フレームは入っていないので専用紙の使用をおすすめします。ただ後述する通りパイプ状に作るパーツなどは丸めるのが難しいのでコピー用紙等で印刷した方がいいです。

紙のものを購入するのではなくデータだけなので若干勿体無いですが倍の枚数印刷します。データ販売のメリットを活かしましょう。

自分の作っているものもコピー用紙、専用紙両方の想定がありますが、実際問題どの程度の人たちが専用紙を持っているか気になるところです。正直これでもコピー用紙で100%の大きさで作ると強度が足りない、湿気で曲がる、くらいにはなると思います。

構造はかなり複雑、というか左右非対称な部分が多いので注意です。


燃料タンク上部(上か下か自信ないです)のドーム型のパーツは少し細工しました。

ちょっと無理やりですが後ろから紙をつけて貼り付けているので表側に段差ができません。

ちょっと中の紙が見えていますがこれくらいならいいでしょう。

曲面の形状はペーパークラフトの鬼門です。飛行機などだと全体でこの輪切りの形になっていたりするので初心者には、初心者でなくとも難しいものです。



下側に取り付けるレーダー。全て形状が異なっています。

普段作っている艦船は対称性が高く基本的には左右対称の設計になっていますが、宇宙機は打ち上げる重量がシビアであったりそもそも宇宙に行くという一大事のために合理性を追求した設計となっています。対称だけが良い設計ではないことを実感できますね。模型を作っているからこそ感じられるものです。




このパーツと支柱など細かいパーツは専用紙より薄いコピー用紙に印刷して作りました。

これは私が使っているペーパークラフト専用紙です。ペーパークラフト単体で本の形で市販されているものも専用紙が多いです。

厚めで平面がきれいに作れるほか、骨組みを入れていなくても強度が出るので大きいものを作りやすいです。ですが、細かいパーツでは厚みのせいで白い断面が目立ちやすい、丸めるのが難しい、というデメリットもあります。

あと根本的なこととして別に専用の紙を購入しなければならない問題もあります。

専用紙でも丁寧に丸めればつくれないこともないですが、ひしゃげてしまうので綺麗に作るのは相当な技量が必要です。海外のペーパークラフトなどだと柱状のパーツは自分で作れ、と形だけ指示されることもあります。

コピー用紙であればこのように爪楊枝など細いものを使って簡単にパイプ状のパーツを作ることができます。

実物では強度を担当するパーツですがペーパークラフトではむしろ逆でほとんど飾りになります。船などはおおまかな形状が決まっているのでペーパークラフト向きだと思いますが、紙で作るとこういうところが弱点ですね。橋など、特に吊り橋などだと正直どう設計していいかもわかりません。

支柱を取り付けたところ。様になってきました。


完成編はまた次回。






2025/08/09

サイト開設1年を迎えました!

このブログは2024/7/11からからです。その前にもFC2ブログを持っていたのですが、本格的に創作活動を始めたのはこのブログからです。サイトの方に1年+αのギャラリーを作りました。

自己満足で説明もつけていませんが、とてもエモいです。

Gallery(私のサイトに飛びます)



最初の作品

自分で3Dモデルを作成して展開図を作った最初のものはこの

マハン級(アズールレーン仕様)です。

これをXに投稿したのは2024/1/5なので1年半ほどになります。


今でも一番思い出がある作品です。

アズールレーンというゲームの雑魚敵で出てくるものをほとんどそのままペーパークラフトにしています。ゲームをやっている方ですら印象が薄いと思いますが・・・

という理由で現実のマハン級とかなり違っています。


デフォルメの艦船のコンセプトは海洋堂のカプセルトイにも影響を受けていますが、最初がこれだったことも大きいです。

とにかくデフォルメのシリーズはかなり充実しました。




SNS活動

私は最初から展開図の公開やこのブログ、サイトの運営とペーパークラフトの作家をしたいと思っていたので、SNSでも投稿してきました。Xが一番積極的にやっています。BlueSkyも少し手を出していましたが今は全く更新してないです。

売り上げもないので広告を頑張る必要はありませんが、個人的にはたくさんの人に作ってもらいという欲があるものです。

ちなみにアイコンは私のオリジナルキャラクターです。完全に趣味なのでペーパークラフトと関係性はないです。

あまり有名でない自分が言うのもおこがましいですが、ペーパークラフト、特にペーパーモデル(紙模型)を広めていきたいと思っています。プラモデルが割と広く人気を獲得している一方、意外とペーパークラフトを作る人は多くないです。


ブログとホームページ

アナリティクスの資格は持っていないのでブログの方のみですがブログの方の1年間のアクセスはこんな感じです(7/27現在)。

アクセス数。意外なほど好調。毎日数件のアクセスをもらっています。ありがたいことです。

参照URL。Googleから直接来ている人が多いようです。2つ目はホームに戻るだけなので実質的に2位はXですね。sites〜はおそらく私のホームページで、ntp.msn.comはEdgeによるアクセスです。

なかなか面白いブラウザ別割合。MSIEを使っている方がいますね。

最後にアクセスがある国です。開設当初は日本が少ないくらいでしたが今では日本が一番多いです。アメリカからも多いようです。


Xは比較的恒常的に見ていただいていますが、更新頻度もあまり高くないこのブログ、特に海外からアクセスされている方がいるのはうれしい限りです。

これからもペーパークラフトを作っていきますのでよろしくお願いします。